石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

「うつから帰って参りました」は軽いけど重い良書





東京から雑誌記者がきたため、日系ブラジル人問題についての関係者を紹介したり、雑談したり。シャープな感性の人との出会いは楽しいっすね。



数日前から口内炎、歯痛。腰痛対策のためにサロンパスを貼ったらその部位がまっ赤に腫れてきました。アレルギー反応のようですな。というわけで体調はいまひとつ。



会社、NPO法人、個人とブログを分けてしまったため、「イシイさんのブログはあっちこっちかわって読みにくい」と通販あれこれの山中登志子さんに言われました。すみません。なんでも1つのブログにまとめると、あとで「あれはそういう立場ではなく」と言わないといけなくなるんですね。



顔も人格も1つですが、役割とか立場ってのは変化するのでブログを分けてます。



最近は新刊を読むよりも愛読書の再読が増えました。いま再読中は、森博嗣のエッセイ。









新刊で面白かったのは「うつから帰って参りました」





うつから帰って参りました (文春文庫)



うつから帰って参りました (文春文庫)











鬱病は、かつての結核みたいな「死に至る病」なので、現代を考えるためには必須の病気となったと思います。ひとりひとりどういうふうに生きて、しのいだのかを確認しておきたい。この作家は、妻のおかげで生き延びたということでしょうね。子供が2人いて、鬱病ってのはきついだろうな。2年間無収入でもやりくりできた、という貯金の力も大きい。肉体労働者は、40歳過ぎるとパフォーマンスが落ちる。経営者として立たないと貧困になっていく。頭脳労働者も同じかな、と考えさせられる。ひとつの脳だけで勝負していると、ひとにぎりの幸運な人以外は、脳の機能の限界がくる。そのときのリスク回避って、計算できることではなく、限界がこないような環境づくりをしておくしかない、ということかな。規則正しい生活での健康管理。それに尽きる。脚本家でも、キャビンアテンダントから軟派されるのか、とひじょうに驚いた。キャビンアテンダントさんってすごいな。