12月から発売中の『愛か美貌か』(中村うさぎ著 文春文庫)で解説文を書きました。
冒頭を抜粋します。
ーーー本書『愛か、美貌か』を手にとったあなたは、身体コンプレックスにさいなまれて美容整形をする中村うさぎを見世物として楽しもうとする、第三者を気取っているはずだ。中村ほど苦しんではいないし、自虐的な行動はしないぞってね。
そんな甘い態度だから、コンプレックスに敗北するんだよ!
美容整形クリニックでたいして効果のないプチ整形を受けるはめになるんだよ!
愚か者とはあなたのことを言うのだ!
普通の顔や身体をもった人間が、自分の肉体の価値が劣っているのではないかと、コンプレックスを抱くとき、本書はその支えになりはしない。コンプレックスの業火に身を焦がした経験のある者だけが、本書から教訓を読み取ることができる。
(ここから先を読みたい人は、買ってね!)