石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

メイクした顔で働くべきという常識










古い友人から「カモフラージュメイクをするのが客商売をする人間の、お客への礼儀ではないか」と助言をもらった。そのときは「はいはい、そうですね」と回答したが、どうもしっくりこない。そういうことをいったら、黒人は白人のように髪の毛をストレートにするのが礼儀、ということになる。しかし、客商売をするときは、そのような社会学的な反論なんかどうでもよくて、とにかく常識的な外見でなければお客様は避けていく、ということではある。それは説得力のある話ではある。



 日本では、カモフラージュメイクをして働いているユニークフェイス当事者の心理について研究データがまったくないので、こういうときデータに基づいた論理的な反論をすることができない。それが日本の現実だ。そういうとき俗説とか常識が力を発揮する。サイレント・マジョリティのために礼儀正しい顔面になれ、と。よくわかるが、よくわからない。



 ユニークフェイス問題について英語の論文を読むとするか。日本のユニークフェイス問題の夜明けは遠い。いまは、すこし空が明るくなってきたという感じだろう。太陽はまだ昇っていない。はやく昇れよ太陽。





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私のように黒い夜―肌を焼き塗り黒人社会へ深く入った白人の物語





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