旅行記「何でも見てやろう」の著者で、反戦運動や阪神大震災の被災者支援を求める運動で知られる作家、小田実(おだ・まこと)氏が30日、東京都内の病院で死去した。75歳だった。告別式の日取りなどは未定。
胃がんと診断され今年5月、東京都内の病院に入院し、手術は受けずに化学療法による治療を続けていた。
大阪市生まれ。1957年に東京大文学部を卒業後、米国ハーバード大に留学。60年に帰国するまでの間、ヨーロッパやアジアなど世界各国を旅行し、体験をつづった「何でも見てやろう」がベストセラーとなった。(04:09)
75歳だったとは。若い。私が講演会で見かけたのは約20年前。当時は、熊みたいな風貌、疲れた様子という記憶がある。周辺の人から「作家であることが喜び」ということを聞かされた。ベ平連の活動も作家活動の一つということだろう。若いときに激務にのみこまれた人は早く亡くなるような気がする。体が弱いという自覚のある鶴見俊輔氏が健在であることとの対比をしたくなる。