静岡で講演(8月23日)があると知り、文化人類学者の上田紀行さんのお話を聞きに浜松から出かけました。
浜松から静岡までは鈍行で70分。新幹線と高速道路での移動ではなく、鈍行列車になると街の空気が分かりますね。
静岡市内は、浜松と比較してかなり静かなたたずまい。外国人も少なめでした。
上田さんの講演は、これまでの著作をたどったものでしたが、やはりライブは違います。話に引き込まれました。
上田さんは、私の書評を読んでくれており、休憩時間に声をかけていただきました。紀伊國屋書店のパワーはスゴイです。
講演でお聞きしたかったことは、「かけがえのない人間」で述べられていた、上田さんの父の消息でした。母と子を捨てて失踪した男はどこに消えたのか、あるいは生きているのか? 講演でその疑問に答えていただき、人間の業の深さを楽しく理解できました。上田さんに感謝!です。
東京ではこのような知識人との出会いを日常化することは比較的簡単でしたが、浜松に住んでいると貴重な機会。
東京や静岡市に行くのではなく、浜松に人を呼ぶようなイベントをつくりたいな、と思いました。
かけがえのない人間 (講談社現代新書 1936)
生きる意味 (岩波新書)