石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

読書メモ 「働くオンナの処世術」

著者からのご恵送に感謝。


考えすぎない生き方


http://booklog.kinokuniya.co.jp/masaishii/archives/2011/04/post_120.html


の続編のような仕上がりの好著です。


肩の力を抜いていく必要性を淡々とつづる、という「深澤節」が展開されています。


文章が事務的なので、読みやすい。一項目の文字量も適切で斜め読みをしやすい。内容は、しっかりとした満足感を与える水準。実用書でり、啓蒙書として、「使えます」。


私はオトコですが、この「オンナの処世術」は理解できました。40歳過ぎると、オトコもオンナも功名心とか、性欲が減退するし、自己実現のために頑張る、という意欲もなくなってきますから、「中年の処世術」というのが実態に近いのかも、と思いながら読めました。


ここで書かれていることを、私なりに要約すると「何事も、そこそこ真面目で必要な守備範囲にとどめておくことで、仕事とプライベートの持久力を確保する生き方のススメ」。長すぎるか。要約になっていないな。もうすこし頑張って要約すると「完璧を目指さなくても、頑張らなくても生きていける処世術」。香山リカのような、心理学的な権威ではなく、20年以上、オンナとして普通に働いているうちに身につけた処世術。


カツマーでもなく、カヤマーでもない。中庸の大切さをしっかりと説いてます。


いいなと思った一文を紹介します。



私は44歳にして「人生の真実や答えなんて見えないし、そもそもそんなものはないのかも」と思うようになっています。この震災を経験して、ますますそう思います。



適当にページをくくるたびに、いいじゃん、という一文がある。こういう処世術書ってありそうでありません。松下幸之助の人生訓はそれなりに面白いのかもしれませんが、大成功した人間の処世術は、いまの私には不要です。


仕事と家族との時間のバランスがとれる、小さな成功の処世術が知りたい。それだけなんですね。それが現実に普通に生きている人達のニーズではないかと思います。深澤節は心地よいですよ。


 


 


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