石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

屍蘭 大沢在昌

屍蘭。読了。新宿鮫シリーズを読むのは20年ぶりかも。シリーズが始まったとき、名古屋のバーで新宿鮫のおもしろさを語っていたフリーカメラマンの友人のことを思い出した。
大沢在昌先生の文章はあくまでも読みやすい。船戸与一の濃さとは違う軽さがある。その文体を確かめながら楽しめた一冊。
若いときはフリーランスだったので、気づかなかったが、いま私は組織人になったので、組織のなかでの個人の立ち位置、という観点で読むことができた。その方面でも楽しめた。
大沢先生は一貫して文筆業なので、組織人の経験は無いが、これだけ組織が書ける、ということは文章のチカラであると思う。

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