「韓国とキリスト教」(浅見雅一 安延苑 著)読了。韓国に行って、キリスト教の教会の大きさ、多さを見たため、韓国におけるキリスト教の歴史に興味をもったため手に取った。儒教、仏教の土壌のなかで、なぜキリスト教が普及していったのかを確認できた。多数の教会が信者獲得競争をしており、そのため、教義の質がおろそかになりがちで、カルトの温床になっていること。シャーマン的な役割を担う韓国キリスト教会の特質。歴代大統領がキリスト教信者であることなど、興味深い事実が多い。また、韓国におけるキリスト教についての基礎データが整備されていないことも記述されている。そう考えると本書は労作である。日韓の有識者の手によるバランスのとれた構成になっている。