石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

バリコレ2016 異形の身体表現をもとにした哲学的な番組でした。

昨日、放送のNHKバリバラ、面白く観ました。

 

www6.nhk.or.jp

 

障害者などのマイノリティのショーのひとつの形、として観ていたのですが、

視聴者に哲学させるだけの画期的な番組でした。

目から鱗落ちましたし、テレビの可能性を再発見しましたし、

若い障害者の当事者たちの堂々たる姿勢に感銘を受けました。


はるな愛さんの気合い。
文化服装学院の人たちの気合い。

びんびんに感じました。

テロップで、
義肢装具の人工美と肉体美の融合
という言葉が出てきたとき、

ほう、と声がでましたよ。

義肢装具のデザインと衣服デザインの両方を考えて色合わせをしていくシーン。
しっかり映像化されてました。


哲学的な番組になっている。
身体論としても上質な映像q


後天的な四肢切断と、先天的な四肢欠損との違いも丁寧に見せてました。


大橋グレースさん。元柔道選手。彼女の強さと弱さの両面をみせていく。
人工呼吸器。首から下の麻痺。そういう身体をもった人間が、

アスリートだった過去と、今とを,表現している。


はるな愛というトランスの当事者が、リボーン(再生)というテーマで登場する。

考えてみると、はるな愛という人間が芸能の世界で成功していることは、ひとつの奇跡と言えるんじゃないかな。もっと評価されてよい表現者


全盲の秋山里奈さん。
生まれて初めてハイヒールとミニスカートを身にまとった。

これも映像化したことは画期的。

 

画期的な映像が、連続した。奇跡といえる番組になってました。

プロデューサー、ディレクター、編集、出演者すべて良かった。

 

 

ソーシャルアート:障害のある人とアートで社会を変える

ソーシャルアート:障害のある人とアートで社会を変える

  • 作者: 森下静香,光島貴之,吉岡洋,森田かずよ,大谷燠,ウルシマトモコ,中津川浩章,中島香織,木ノ戸昌幸,新澤克憲,山下完和,鈴木励滋,栗原彬,佐久間新,大澤寅雄,五島智子,富田大介,沼田里衣,永山智行,田野智子,中川真,久保田翠,新川修平,ほんまなおき,林建太,川上文雄,岡部太郎,井尻貴子,樋口龍二,柴崎由美子,若林朋子,播磨靖夫,一般財団法人たんぽぽの家
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2016/09/22
  • メディア: 単行本
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迷いの体―ボディイメージの揺らぎと生きる

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