石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

DVの定義に「実子誘拐」が含まれていないーー内閣府男女共同参画局の説明文から

Twitter共同親権について短文を書くようになってそろそろ1年。
反応が多い、いいね、リツイート数が伸びた短文を少し補足説明しようと思った。

 

 


#精神的暴力もDVです と主張する人がいるけれども、
そう主張している人が、「精神的暴力」をしていない人間でなければ、説得力が無い。
いかがなものか。神の視点で、DVを語るのは無茶だ。
定義があいまいな言葉は、差別のきっかけになる。

 

 

そこで、内閣府 男女共同参画局 にアクセスして、

ドメスティックバイオレンス」の定義について確認してみた。

 

暴力の形態 | 内閣府男女共同参画局

 

内閣府ドメスティックバイオレンスについての説明文

「暴力の形態」の中に、精神的なもの、という項目はあった。

 

心無い言動等により、相手の心を傷つけるもの。

精神的な暴力については、その結果、PTSD心的外傷後ストレス障害)に至るなど、刑法上の傷害とみなされるほどの精神障害に至れば、刑法上の傷害罪として処罰されることもあります。

 

この記述を読む限り、世界は暴力でみちているので、すべてをなくすことは不可能だ、と感じた。

 

それはさておき、私が関心があるのは、国際問題になっている実子誘拐(拉致・連れ去り)である。内閣府は実子誘拐をどんな位置づけにして取り組んでいるのか、である。

 

実子誘拐(拉致・連れ去り)がなければ、私は共同親権に興味を持つことはなかった。

 

この説明文のなかには、実子誘拐(拉致・連れ去り)が、ドメスティックバイオレンスのなかに含まれていない。

それだけではない。

他にも、バイオレンスとして取り上げるべき現象が書かれてない。

以下に列挙する。

 

  • 虚偽DV
  • 実子誘拐(拉致・連れ去り)
  • 面会交流拒否
  • 片親疎外

この4つが含まれていない。

実子誘拐(拉致・連れ去り)と面会交流拒否が社会問題になっているのに、

内閣府男女共同参画局は無策なのだ。
問題意識が、時代に追いついていないと思う。

内容の刷新が必要だ。

そのためには、男女共同参画の会議のメンバーに、実子誘拐(拉致・連れ去り)の被害者・当事者、その関連団体の代表者を入れるべきだろう。

内閣府男女共同参画局がすばらしいのは、会議参加者の名簿が充実していること。この人たちが全員、実子誘拐の問題点について知らないわけがない。実子誘拐の解決に取り組む人を可視化するのが楽しみ。