2022年9月28日、映画『よだかの片思い』を京都UPLINKで鑑賞してきました。
小説は文庫になったときに読了。顔にアザのある女性を主人公にした恋愛小説として優れた作品でした。ふだん、恋愛小説を読まない私も、ストーリーに引き込まれましたので傑作だと思います。
その原作小説の映画化です。
映画『よだかの片想い』|「(not) HEROINE movies」オフィシャルサイト
映画も素晴らしいできばえでした。やはり、恋愛映画をみる習慣がない私が、映画の世界に没頭できました。恋愛映画の名作ができた、と感じました。
主人公が理系大学院の学生、という役どころ。自分の感情を言語化することができる、というキャラクター。
恋愛相手の映画監督は、映画制作に没頭するタイプで、女性はあとまわしにする、今ひとつの男性という役どころ。俳優がそのダメな感じをうまく演じていて、リアリティがありました。
脇役もうまく演じていた。
顔にアザのある女性がどんな心情にあるのか、その一端をうまく映像化されていた、と思います。
この主人公は、自分の体験を書籍化する能力がある。そして、映画化を承諾して、映画監督とのコミュニケーションができる。
客観的に言えば、コミュニケーション能力が高い知的な女性です。つまり強い人間である。その強さをもちながら、外見にアザがあるために、ちょっと遠慮がちに語る表情、物腰を演じきった、松井玲奈さんの才能に驚きました。
ユニークフェイス問題に取り組んで四半世紀。アザのある女性が主人公で、これだけハイクオリティーの映画が誕生する時代になった、という感慨をいだきながら座席を立ちました。
ユニークフェイス、容貌障害の当事者で、興味のある人は是非、劇場に足を運んで鑑賞してほしい。
追記1
松井玲奈さんは豊橋出身の俳優。私は数年間、豊橋市に住んでいました。そのとき、松井玲奈さんが、豊橋カレーうどん大使を務めていて、町のそこかしこに、カレーうどんの丼を持った、松井さんのポスターを見ています。松井さんといえば、「豊橋カレーうどん」というイメージでした。
追記2
アザのある男性が主人公の恋愛映画だったら、どんなストーリーになるだろうか。それは考えていきたい。
追記3
ユニークフェイス・ラジオ 134回でも語りました。