石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

蝉の声をききながら友人の死を悼む

そろそろ蝉の声が小さくなってきた。早朝、公園でストレッチをしていると、数週間前は大音量だった蝉の共鳴が小さくなってきた。まだ暑さは残っているが、熱風は穏やかになってきた。

娘が産まれて3日経過。妻はいまごろ母乳をやってるはずだ。

8月7日、新幹線で出産立ち会いに向かっていたときメールをチェックすると訃報が入っていた。名古屋の「暮らすメイト」というミニコミ誌の編集長、樋口尚子さんが2日、急逝したという。共通の友人からの訃報メールだった。僕が27歳くらいだったときだと思う。1992年くらいかな。名古屋でミニコミ誌の編集長を集めたイベントをやった。そのときの協力者が樋口さんだった。当時の僕はミニコミに可能性がある、と思ってタウン誌やミニコミ誌の編集長を取材して社会党機関誌「社会新報」に記事を書いていたのだ。あれから、20年ちかくたち、広告ビジネスモデルのタウン誌は壊滅、イデオロギービジネスモデルの社会党は崩壊、残ったのは樋口さん率いる主婦のミニコミ誌など、こだわりのライフスタイルを営む普通の人達のつくるメディアだった。

樋口さんのまいたミニメディアの種は名古屋で育っている。お疲れ様でした。合掌。