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書評『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』 (今一生 Create Media 編)

虐待などで心身にダメージをおった当事者たちの肉声を拾い続けてきた、フリーライターである今一生さんの最新刊。

彼は1999年に同じタイトルの書籍を編んでいる。20年後のいま、もう一度、書籍を作りなして世に問う。復刻版ではない。新しく当事者の声を集めた新刊である。

二十数年前、母親への感謝の手紙をあつめた書籍が200万部のベストセラーになった。その内容の綺麗事に違和感をもった今一生は、親から虐待された経験談を集めて書籍にし、これが10万部を超えるベストセラーになった。1997年当時,虐待された被害者の声をあつめた書籍はほとんどなかったため、綺麗事を嫌う、虐待のリアルを知りたい読者をつかんだのである。

そして20年たち、虐待をめぐる情報は激変した。

毎日のように、親が子どもを虐待して、殺した、障害を負わせた、というニュースが飛び交っている。

20年前には、隠されていた、「虐待のある家庭生活」が,第三者によって可視化されるようになったのである。

本書の前書きに寄れば、全国の児童相談所によせられる虐待の相談件数は、1990年当時1,101件。2015年では、122,578件。26年間で約100倍に増加した。

児童相談所に相談が寄せられていない虐待事例は、この数十倍はある、と考えて良いだろう。年間で、数百万件の虐待被害が継続しているのが、日本の家族の風景、という見方も可能だ。

100通の手紙を、読み始めて驚いた。内容が重いのである。重い内容のノンフィクションを読み慣れている私も、この手紙のヘビーさに疲れて、休み休み、読了した。

この本は、かつて親から虐待された経験をもち、サバイバルした当事者たちが、ようやく反抗の言葉を獲得した、その肉声の集合体なのである。

一貫して,親を恨んでいる。許していない。告発している。

偏っているのか? とんでもない、まっとうなのである。

考えてみて欲しい。ひとりの女の子が、三歳になったころから、父親から下半身をまさぐられ、10歳にみたない年齢でレイプされて、毎日のように性行為の強制(強姦)されるのだ。はやく終わって欲しい、と願いながら、肉体と心を分離して、現実を直視しないようにして生き残る。そして、あるとき、これは性暴力だったのだと気がつく。それまでの心身の不調は、すべて父親からの性虐待が原因だったのだ,と。

本書の特色のひとつは、日本ではほとんど語られていない、報道されていない、家庭内の性暴力の被害者の文章を収載していることである。

これほどしっかりと書かれた日本語による当事者の手記は珍しい。

文章の素人が書いたものであるから、虚飾抜きで、ストレートに、親が自分自身になした犯罪(的)行為を書いている。

虐待問題に関心をもち人たちにとって、必読書のひとつになると思う。

100通の手紙を選考した、東小雪さん(元タカラジェンヌで,LGBTアクティビスト)、信田さよ子さん(カウンセラー。原宿カウンセリングセンター所長)による、「選者解説」も読みごたえがある。

信田は、20年前の「日本一醜い親への手紙」に解説文を寄せている。20年後に、再度、この本に関わり、次のように述べている。

「読みながら驚いたのは、おそろしく変わっていない家族・親子の光景であった。子どもの感情や考えにほとんど関心を持たず、どうせ子どもだから何をやってもいい、いずれおとなになれば忘れてしまうから、と安心して好き放題に子どもを利用する姿。自分が生んでやったのだから、親である自分のために子どもたちは尽くすべきだと骨の髄までしゃぶりつくそうとする姿・・・」

 虐待を受けている子どもとって、家庭は地獄である。

 虐待をしている親にとって、その行為は親の愛情としつけの表現なのだろう。ストレスに満ちた現世でいきる、ある種の親にとって、子どもはストレス発散の対象であり,経済的な搾取の対象であり、性奴隷なのである。

 それにしても、密室で娘を強姦する行為は、愛情とはいえまい。人間の記憶力をあなどった親たちは、この本書の存在を知って震撼するがいい。

 虐待をうけた子どもたちは、大人になった。体力の衰えた親に対して、さまざまな形での報復を計画している。その報復についても、本書は言及しているのだ。

 綺麗事ぬきの手紙ノンフィクション。

 20年間で,虐待の数はかなり補足できるようになった。しかし、虐待をうける当事者を守る。その動きの弱さも見えるようになった。虐待を解決するためには、政治、行政、支援団体、ジャーナリズム、専門職あらゆる立場からの取り組みが必要だ。家庭という聖域を、性暴力の無法エリアにしてはいけない。

 編者の今一生のチャレンジは続くのだろう。

 虐待という地獄を生き残った当事者たちを励ます、言霊の使い手として。

 

dze.ro

 

letters-to-parents.blogspot.jp

日本一醜い親への手紙―そんな親なら捨てちゃえば?

日本一醜い親への手紙―そんな親なら捨てちゃえば?

 

 

 

私がブログを書きたくなるのは、よい本を読んだとき、そして、想定外のことが起きたとき

はてなブログ今週のお題

「私がブログを書きたくなるとき」

だというので、書いてみます。

 

第一に、よい本を読んだとき。

出版不況と言われていますが、たくさんの良書が出版されています。しかし、その書籍の良さが世の中に伝わらないままなことが多い。良書と巡り会ったときは、ブログを書きたくなります。私自身、ブログなどの情報で、読書欲がかき立てられてきましたから。

第二に、想定外のことが起きたとき

いきなり、希望の党が出現して、政局を引っかき回すとか。

これまで、あきらめること,仕方がないとされていた事象が、社会問題に変化していくような動きがでてきたとき(例えば、過労死事件。マイノリティの権利運動など)。

なんでこうなっているのか? 考えますし、その考えたことを、間違っていたとしても、なんとなく書き留めて、公表したくなる。

第三に、家族の成長と変化。

平凡な日常にも、想定外のことが多くあります。

例えば、子どもたちが将棋に興味をもったことなど。

 

 

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久しぶりの新城でのんびり

家族4人でのんびり。

遊具で遊んだり、かけっこしたり。

〆はアイスクリーム。