石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

印税300円の恐怖










全41巻の「大菩薩峠」の電子ブックを読んでいると、ああ、もう分厚い本を買わなくても良い、図書館から借りなくても良い、ということが嬉しくてたまらなくなってきた。



分厚い本は場所をとって邪魔なのである。



でもこの電子ブックは無料ダウンロードだから読んでいる。これを一冊あたり300円として41巻分、12300円払うか?といえばそれはあり得ない。



無料だから電子ブックは良いのである。



最近、「肉体不平等」の電子ブックの売り上げ明細がとどいた。



この半年で、6冊売れて、私の手取り印税は300円(!!!!!)だった。



これが電子ブック市場の現実なのである。



なぜ人は本を買わなくなったのか?



ということを考えるために、例によって松沢呉一氏が出版市場の分析を読む。



「パッケージ産業の終焉」(1から4)である。



http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040714_764.html



http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040713_762.html



http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040709_759.html



http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040621_740.htmlこの4つの日記コラムを読み、「肉体不平等」電子ブック版の印税300円、そして無料で読んでいる「大菩薩峠」を楽しんでいる私を顧みると、出版界の先行きがまた暗いものとして浮き上がってくる。