文章の練習のためにいろいろな方法がありますが、そのうちの一つは、気に入った文章を自分で書き写してみる、というものがあります。
ふと思い立って、石牟礼道子さんの「苦海浄土」を書き写しをしてみました。
ノートに、ボールペンで、クキクキと。
肉筆で書かれた名作を、手で書き写す。
キーボードではなくて、手で書く。
するとあら不思議、これまで、ささっと読んできた文章が、ゴツゴツした立体感のある言葉として、たちあわれてくる。
再読する価値のある作品だと思ったら、数行でも手で書き写すことで、さらに文章にあじわいが出てくる、と思いました。
なんてことのない、と思っていた風景描写に、とんでもない言葉の力が潜んでいます。
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