小説家、いとうせいこう氏のノンフィクション。ラジオでその著作を知っった。開高健の「ベトナム戦記」の志を継承した、という。力作。
いとうせいこう氏が、その活動にシンプルに感動していることが伝わる。医師団には、医療以外のインフラチームがあって、かなりおおくの人が、会社を休職したり、高齢退職して、チームに参加している。数年の経験をして、医師団をやめて日常にもどるなど、参画している人たちのバランス感覚がいい。
追記
7月28日早朝に読了。
MSFのスタッフが、どういう思いで活動しているのか,伝わってきた。
開高健とは違う視点で、紛争地をまわっている。
銃弾を至近距離でみつめることは、いま、作家には求められていない。
今回、いとうせいこう氏は一人称として「俺」を選択した。
「俺」。MSFを描く上で、なぜ「俺」だったのか。
その意味について考えている。