http://d.hatena.ne.jp/sugitasyunsuke/20070331/p1
http://d.hatena.ne.jp/sugitasyunsuke/20070528
フリーターの評論家、赤木智弘氏が
「希望は戦争」、という刺激的な論考を「論座」に書いた。図書館で取り寄せて読んだ。
読後感は、懐かしさ、だった。
私は、大学生のとき安部公房の「他人の顔」を読んで、似たような戦争待望の希望を知った。
原爆で顔面の半分がケロイドになった女性。いまでいう、ニート、ひきこもり状態にある、ユニークフェイス当事者。その女性は兄に言うのだ。「まだ、戦争は来ないね」と。
戦争になれば、外見の価値が下落する、そうなれば、人々はその中身だけが問われるようになるはずだ、という希望。戦争はこない、自分を愛する人は現れない、仕事はない、哀れみしかない、希望はないと知った彼女は海で入水自殺をする。死に向かう彼女を兄は泣きながら窓から見ている。
20年前の私は揺さぶられた。しかし、いまは共感はできない。人を殺さない、別の戦争方法がある、ということを知ったからである。
いま原爆が落ちたとする。その後遺症と闘う医療技術と、医療産業は進化し、肥大化した。医師などの専門家の一部は戦争を歓迎する。いつも戦争は医療産業にビジネスの機会を提供するからだ。
これに対してその差別と戦う社会的インフラは、英米と比較して日本はないに等しい。NPO法人ユニークフェイスだけでは無力。ほかの患者会は資金面、人材面で脆弱。
でも大丈夫。同志は日本中に点在している。明日から、大阪でカモフラージュメイクとエンゼルメイクの相互交流勉強会。
ドキュメンタリー映画「ユニークフェイス・ライフ」上映と、カモフラージュメイクのデモを実施する。
http://uniquefacelabo.txt-nifty.com/blog/2007/05/post_467e.html
http://uniquefacelabo.txt-nifty.com/blog/2007/05/post_2b20.html
先は長い。ユニークフェイス差別という人類の営みを変えるには時間がかかるぜ!