石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

映画『プライベート・ウォー』---戦場記者の左眼帯とPTSD

劇場で鑑賞。
著名な戦場記者、メリー・コルヴィンの伝記映画。
スリランカの戦場取材で、被弾して、左目失明と、裂傷を負う。それから左目に黒い眼帯をつけて、海賊のような風貌で取材をした記者のストーリー。
物書きなので、本人の取材記事と、周辺の記者仲間の証言などもふんだんにあるので、強烈なリアリティだった。
本人が、鏡の前で、眼帯をはずしてすすりなくシーンは、
ユニークフェイス当事者の視点があって、記憶に残った。
健康で美しい女性が、顔面裂傷を負ったら、そう簡単に、折り合いをつけることはできない。
それでも、タフな人なので、海賊の風貌で戦場取材を続けていく。
最後は、激戦地シリアで殉職。
映画で描かれていないが、これはシリアのアサド政権による、ジャーナリスト殺害命令の作戦による犠牲だったようだ。
アサドが、マリーを暗殺した、と映画監督はインタビューで答えている。

 

2度の流産やPTSDで苦しんだ…眼帯の女性戦場記者が暗殺されるまで | 女子SPA!

彼女がキャリアをスタートさせたときは、紛争地に行くジャーナリストはたまたま巻き込まれて命を落とすことはありましたが、政権に対して意見し、暗殺されるなんていうことはなかったんです。結局シリア政府はメリーを暗殺し、彼女は批判的な声を抑圧する体制の犠牲になりましたが、現代でもこういった事件は世界中で起こり続けている……

 

 

目立つ、ということは、ターゲットになりやすいことでもある。
ユニークフェイス問題に興味のある人は必見の映画。
オススメです。

 

 


A PRIVATE WAR Trailer (2018) Rosamund Pike, Jamie Dornan Movie

 

 

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