石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

当面の間,当事者限定の集まりは予定していません

 

ユニークフェイス研究所では,当面の間,当事者限定の集まりは予定していません

 

以下のブログを読んだ,古い友人から

ユニークフェイスって,当事者参加限定じゃないんですね。関心があれば誰でも参加できるんですね。知りませんでした」

というコメントをもらいました。

 

 

ishiimasa.hateblo.jp

 

そういう誤解がまだ続いていることに気づいたので,改めて説明します。

 

ユニークフェイス研究所では,当面の間,当事者限定の集まりを企画・開催する予定はありません。

 

理由をいくつか書きます。

 

1 当事者限定にすると、当事者の定義をしないといけない。この確認作業に手間がかかる。

 

 参加希望の当事者のなかには,疾患名を言いたくない人がいます。

 これを確認しないと参加の許可が出せない。確認のために何度もメールをしないといけないくなってしまう。

 なかには,自分自身の疾患名を知らない,という当事者もいますので,この手間はかなり時間が取られます

 医学的にかるい症状の当事者からも問い合わせがあります。私は当事者といえるのでしょうか。おおきな血管腫ではないし・・・と。そうなると当事者の定義をしないといけなくなります。これはたいへん難しい。

 

2 当事者限定にすると精神疾患の当事者の参加割合が増える。

 

 経験的に、そうなります。

 精神疾患の当事者のなかでは,「当事者限定の集まりであるセルフヘルプグループ」への理解が進んでいますから、当然の流れになります。

 しかし,主宰者としては,精神疾患の当事者が増えてくると,専門職のアドバイスが欲しい。精神科医精神保健福祉士など。そういう関係者との連携はできていないので、いまは当事者限定の集まりはできないし,やりたくないです。

 

3 取材対応に手間がかかる。

 

 ユニークフェイス活動は20年前からメディアの注目を浴びています。

 どんな形式であれ、ユニークフェイス活動は希少価値なので,メディア取材の依頼があります。

 当事者限定にすると,それぞれの当事者に取材許可を取らないといけない。

 この作業に手間がかかります。

 

4 当事者限定の集まりは,スタッフが増えたときにやるのがベスト

 

 手間がかかるため,当事者限定の集まりは、スタッフが増えたときにやるのがよい、

というのが結論です。

 いまは,たったひとりで運営してますから,できないものはできない。

 

5 当事者限定にすると,当事者にデメリットがでることもある。

 

 当事者のための当事者限定の集まりとして,大きな成果があることが証明されています。しかし,デメリットもあります。(興味のある人は,当事者研究,セルフヘルプグループ などのキーワードで検索して調べてみてください。)

  たとえば,当事者のなかにある、さまざまな格差や違いが明らかになって、より深刻な悩みになってしまう可能性がある。

 富裕層の当事者と,貧困の当事者では,話題がまったく違っていて、お互いにコミュニケーションが気まずくなる。など。

 よくある個人差なのですが,当事者限定という空間は特別な場所なので,違いが感情的な対立になる可能性があります。

 

 僕はいろいろな人と話をするのが好きなので,格差や違いを楽しむタイプなのですが,嫉妬や怒りに発展する当事者もいないわけではありません。



当事者限定参加とはどういう意味をもつのか??

この問題はたいへん深い意味をもっているので、これからも議論と思索を深めていきたいと考えています。

 

 

ishiimasa.hateblo.jp

 

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最後まで読んでいただき感謝します。

 

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