トヨタの失速が県税収入を直撃 愛知県来年度1000億円以上減収のとばっちり
10月11日16時0分配信
トヨタの失速が県税収入を直撃
愛知県来年度1000億円以上減収のとばっちり
株安が止まらない。10日の東京株式市場は日経平均株価が急落。大引けは前日比881円安の8276円43銭だった。米国を中心とした世界経済の混乱は、近年順調な経営を続けていた日本車メーカーにも深刻な影響を与えている。トヨタ自動車はこれまで利益の半分を米国で稼いできた。しかし金融危機の影響で販売が落ち込み、米国トヨタ販売の9月の販売台数は前年同月比は29.5%と大幅に失速。ホンダや日産自動車も二桁減だが、米市場が低迷する中、微減で耐えてきたトヨタの失速は自動車関連産業界ならずともショックが大きい。
日本を代表する大企業の失速は、思わぬ範囲まで影響を与えている。トヨタ自動車が本社を置く愛知県の来年度の県税収入は今年度に比べて1000億円以上の減収になるとの見通しだ。9月24日開かれた愛知県議会の代表質問で、神田知事が明らかにしたもので、トヨタ自動車をはじめとする県内企業の業績悪化によって、今年度は当初予算で1兆3600億円あった県税収入が来年度は1000億円以上少なくなると見込まれている。県税収入が前年度に比べ1000億円以上減収となるのは、1993年度以来15年ぶりのことだ。
愛知県で群を抜く存在感を持つ世界最大級の自動車メーカーは、ここ数年増収・増益を繰り返してきたが、事業環境の逆風によってその経営は岐路に立たされている。
これまでもトヨタはいくつもの経営環境変化の荒波を超えてきたので、絶望的になるのは早いとは思うが、世界恐慌のなかで、自動車需要が激減していくことは容易に予測が可能。利益の半分を稼ぎ出してきたアメリカ経済が重症の肺炎というか、糖尿病にかかっている。さてどうなるのだろうか。
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/50629634.html
長期的には、小型車に強く、ハイビリッドカー、電気自動車といった技術を持つ日本の自動車が、この景気減速のなかでさらにシェアを伸ばしていくことは容易に想像できます。いよいよ米国も英国同様に自動車産業を失うという危機的な状況が一挙に迫ってきたということでしょうか。