ユニークフェイス(外見差別)研究をしたい、という若者へ
ユニークフェイス研究をしたい、という若者に対しては、
「在野研究」を推奨する。
少子化で、ほとんどの大学は赤字経営になり、外見差別というマイナーで、実社会ですぐに役立たない研究分野は、ほかの研究分野にくらべて軽視される可能性が高い。
少子化で、大学のポストは激減する。教員になれることは、きわめて幸運なことになっていくだろう。
そして、大学の教員になれたとしても、雑務と教育におおくの時間が必要になる。
疲弊しやすい労働環境であることはひろく知られるようになっている。
博士論文をベースにした著作が代表作になってしまう人が少なくない。
大学の教員になってから、まとまった研究時間を確保できなくなって、博論を超える内容の大きな著作を書けなくなる人が多いという印象がある。
立岩真也のように、大学人でありながら、著述家、研究者、そして教育者として、すごい仕事をし続けた人はいるが、それは例外的だ。
時間が自由になる職業に就いて、
趣味として、あるいはライフワークとしてユニークフェイス研究をする。
こういう人が増えてほしい。
若い世代でユニークフェイス研究をしたい、という人に対しては
「組織をつくるな、ひとりでやれ」と助言しておく。
当事者のあつまりをつくる=研究しやすくなる。
調査研究の対象者がいつでも身近にいる、という環境は魅力的だ。
そういうメリットはあるだろう。が、デメリットもある。
組織の代表になるとしがらみができる。書けないことが増える。
当事者のなかには、ヤバい人がいる。
普通の社会と変わらない。
組織をつくることは、人間関係を抱え込むことになる。
かかわらない方が良い人間と距離を置く、書けないことが増えないようにするために・・・組織の代表にならない方が良い。
個人という立場が最強だ。
ようするに、ひとりで考え、ひとりで書く、という、
独立したジャーナリスト、自立した在野研究者という人が増えること。
それを私は期待している、ということだ。
そのような生き方、働き方は・・・・万人に開かれているから。
2024年10月13日 石井政之
先日、ユニークフェイスな人に、オンラインインタビューをした。楽しい時間だった。