長い原稿を書いているときの心理を、登山、遠泳、長時間の潜水、寝技で抑え込まれている状態からの脱出、
というよな体育会系のレトリックで表現しようとしている私は、スポーツ系の人間なのかもしれぬ、と考えたりしている。
日本ジャーナリスト専門学校で後期2回目の講義を終えて、初回よりも生徒の数が増えていたことが嬉しかった。
やる気がないようなあるような顔をした若者もまた自分の運命をつくろうとしていると言うことであってそれは20年前の自分自身とまったく同じなのだなぁ、
と感じていた。
そういうことはあるものの、20年前に私が感じていた「大人たちがつくった社会」というのは、
若者が参入不可能な強固な閉鎖的なものに見えていたのだけれど、それは、いまのほうが大変であるような気がする。
階層社会ができつつあることはいろいろな有識者が書いているし、それを証明するような事実は確かにある。しかしなぁ、
そういうことを実際にこれから世の中に出て行こうという若者たちに説いてみたところで、オヤジの繰り言にしかならない。
具体的に共に仕事をする者として、若い人たちとつきあっていくことを全共闘世代はやってこなかったのであって、
その後追いをする必要はないのだ。