「萬有ビンボー漫画体系」(竹熊健太郎ほか編著 祥伝社)から。
大泉実成による『かの蒼空に』(谷口ジロー・関川夏央著)にかんする評論からの抜粋。
これはあくまでも個人的な見解なのであるが、僕(大泉実成のこと)はこの原作者(関川夏央のこと)と同業であり、同じ賞などももらったこともあり、そういう意味ではこの仕事がいかに金にならないか、イヤというほど知っている。その見地から判断させていただければ、まずノンフィクション業界のビンボーというものが何者にも侵されがたいほど確固としてあり、そこから関川夏央というノンフィクション作家にビンボー性というものが抜きがたく染み込んだのではないか。さらに、関川夏央のもう1つの主たる仕事である漫画原作だが、筆者は経験がないので断言しかねるが、よほどの例外を除いて、この仕事は儲かって仕方がないという話は聞いたことがない。
朗読してジンときましたね。
近況。
2月に私が原作協力した漫画が発売される予定です。読み切り100ページ。