石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

日記20180925 「新潮45」の休刊(廃刊)で感じたこと

夕方、スマホをいじっていると,「新潮45」休刊のニュース。
えっ? 
新潮社の社長や、45の編集長の記者会見もないまま、
休刊で幕引きなのか? とがっかりした。

 


メディア企業は,一般社会の動きには厳しい責任追及と,説明を求める。
それなのに、自社の失態については
トップの説明なしでの幕引きをする。
納得できなかった。
もともとメディア企業とは、そういうもの,と大人の事情は分かる。
でも,記者会見による説明があるのではないか,とすこしだけ期待していた。
やはり、無理なんだなー。

言論の責任を取る。
これは難しい。
過去の新潮社についていえば,

石に泳ぐ魚」事件の裁判傍聴をしていたときに,不思議なことはいくつかあった。

最高裁判所で,敗訴確定しても,新潮社も柳美里も、仕事に影響なし。
担当編集者が社内で処分を受けたとか,社長が辞任するとか、何もなし。
歴史に残る失態であることは間違いないけれども
それによって担当者が社会的に制裁を受けるということはなかった。
柳美里は,社会的のバッシングを受けたけれども
それを勲章にして生きていく,という演劇的な結末で終わり。
一般企業だと,業務で失敗して大損失を出したら,
その会社を辞めるか、その業界にはいられなくなることがある。
そういうペナルティは,メディア業界ではないのだ,
ということを「石に泳ぐ魚」事件で学習した。

今回の「新潮45」事件についていえば、
新潮社が社会(SNSがその発火点だった)からすごいバッシングを受けた。
新潮社社長が,釈明の声明文を書かないといけないくらいにはなった。


新潮社に寄稿していた力のある書き手も,新潮社との取引をやめて
他社に移る、とSNSで表明する。

雑誌は休刊(事実上の廃刊)に追い込まれた。

そんなことは、「石に泳ぐ魚」事件ではなかった。

時代の変化を感じる。

 

今回の事件で明らかになったのは,

新潮社の社長が,現場を知らず,メディアへの愛が薄い人だ,ということ。

弱点は社長だった。

火だるまになって,記者会見で事情を説明している、
さまざまな業界の「悪人」たちのほうが、いさぎよく見えてしまった。

 

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最後まで読んでいただき感謝します。

 

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