たくさんのユニークフェイス当事者と出会ってきて、
その人に成功体験があるかないか、はすごく重要だと思うようになった。
自分の人生を自分の選択と努力で変えた、という成功体験のあるひとは、
社会を変えられる、と感じられる。
ひとりの個人として成功体験がないひとは、ひとりの力で社会を変えることを想像できない。
個人と社会の相互作用。
社会や制度が、個人を励ます仕組みが出来ていると、成功体験を経験しやすくなる。
たとえば、以下のようなことだ。
予備校(というビジネスモデル)で、励まされて、希望の大学に入学できた。
見合い結婚(という結婚にみちびく仕組み)に励まされて、さえない男女が結婚した。
個人と社会は、相互関係にある。
おたがいに影響をあたえている。
ユニークフェイス生活史プロジェクトを進めているのは、当事者の体験が文字になり、個人史として遺されていれば、それを読んだ人の、ユニークフェイス当事者に対する見方が変化する、と考えているから。
私は文章、書籍を読むと、人生が変わる可能性がある、と信じている人間なのだ。
だから、当事者の体験を記録にのこしていくことにこだわっていきたい。