ながく外見・美醜を巡る議論をみたり聞いたり書いたりしてきました。
ここ数年で、ひろく使われるようになった「ルッキズム」という曖昧な言葉に違和感があります。
私は、「ルッキズム」という言葉ではなく、
「外見差別」という日本語を使っていこう、と考えています。
理由
ルッキズムという言葉の意味があいまいで不明確だから
外見至上主義?
外見による不利益?
ブスブサイク、という言葉を言い換えただけ?
美人(ハンサム)が好きという感情をもってはダメなの?
いろいろな疑問が出てくる言葉です。
「それはルッキズムです」という文章を読んでも、
何を意味しているのかわからない。
それならば、「外見差別」という日本語表現の方が分かりやすい、と考えます。
美しい外見を賛美する言葉は、すでにたくさんあります。
ルッキズムを「外見至上主義」と訳する人もいますが・・・それ以外の意味で使っている人もいる。
それならば、はじめから「外見至上主義」という表現で良い。
ルッキズムという曖昧なカタカナ言葉を使う必要はないです。
ルッキズムは、「外見差別」と「外見至上主義」「外見賛美」などの複数の意味が含まれているので、とても使いにくい言葉になっている。
各人がいろいろな意味を託して使っているようだが、読者としては、意味がつかみにくい。
文脈をたどって、なんとか意味が分かる感じだ。
10年後、100年後に、ルッキズムという言葉が残るのか?
大いに疑問なのです。
不正確で曖昧な言葉が、何十年も長く使われることはありません。
日本語で、正確な意味を表現するために漢字で「外見差別」と書いていきます。
ルッキズムと書くときは、うしろに(外見差別)と付記して、正確な意味を加筆します。
以上。
付記 2025/05/24
フェミニズムのひとは、「男性が加害者、女性は被害者」という視点で
ルッキズムという言葉を使う傾向がある。それは男性差別だ、と思っている。