石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

ノンフィクション

読書memo 『共同親権が日本を救う』(高橋孝和著)

実子誘拐の被害者・当事者が執筆した、共同親権についての解説書であり、単独親権制度を擁護する知識人の欺瞞と詭弁を暴く告発の書である。 共同親権が日本を救う 単独親権と共同親権の制度を丁寧に比較検討している。 「婚姻外共同親権」という表現で統一表…

書評 『法制度における男性差別 合法化されるミサンドリー』を読む意味ーーー日本社会の近未来を知ることができる書

共同親権に関心を持つ人なら必読 共同親権先進国、アメリカの現実 男性差別をする人たちと、そのイデオロギー 独身の人に読んで欲しい 洋の東西を問わず、結婚は、男女間の文化、経済の衝突の場 ユニークフェイス・ラジオでも書評しました 追記 共同親権に関…

第2回

ユニークフェイス交流会(2020-7-5) 第2回 ユニークフェイス・ブック・クラブ uniqueface book clubユニークフェイス・ブック・クラブとは? ユニークフェイス問題に取り組む <在野研究者>の研鑽の場をつくるための場 近年、日本の大学では、人文系学問の予算…

顔にアザのある都知事、小池百合子の真実---虚無の人はサバイバルできるのか?

『女帝 小池百合子』(石井妙子著 文藝春秋)日本中のすべてのユニークフェイス当事者に読んでほしい、傑作ノンフィクションだ。東京都知事、小池百合子には、顔の右頬にアザがある。ユニークフェイス当事者である。私は、小池には関心がなかった。ある作家…

【日テレ】 スタージ・ウェバー症候群の当事者がテレビ出演

ユニークフェイス当事者(スタージ・ウェバー症候群)が登場するテレビ番組の情報をTwitterで見つけたので紹介します。 あざと生きる 覚悟を問われた少年の夢 日テレ “あざと生きる” 覚悟を問われた少年の夢|日テレNEWS24皮膚の下の腫瘍があざのようにみえ…

小豆島からイノシシ肉を購入しました

小豆島からイノシシ肉を購入しました。 販売者は、ノンフィクション・イラストライターで作家の内澤旬子さん。 https://twitter.com/riprigandpanic 都心から小豆島に移住して、田舎生活を実践されています。 ddnavi.com shodoshimamomonji.stores.jp 内澤さ…

memo 感染症と人間の歴史

www.tm.nagasaki-u.ac.jp 感染症と文明――共生への道 (岩波新書) 作者:山本 太郎 発売日: 2011/06/22 メディア: 新書 「隔離」という病い―近代日本の医療空間 (中公文庫) 作者:武田 徹 メディア: 文庫 ビジュアル パンデミック・マップ 伝染病の起源・拡大・…

自己責任の文化

外見によって生きづらい、という表現。外見による差別があって生きづらい、という表現。前者では、自己責任が意識される。後者では、社会問題が意識される。日本人は、後者の発言をする人が少ない。 --- 日本人は、毎日怒らない自主トレーニングをしているよ…

ノンフィクションを読んでいると何が起きるか

ノンフィクションを読む習慣がついて約30年。読書経験がないひとと話す機会があると、会話がギクシャクすることがある。 こういう書籍をよんで、こういう悲惨な現実を知った。え? 本当?本当ですよ。嘘でしょう本当です。信じられない。本に書いてあります。…

「ルポ 消えた子どもたち」 読了

「消えた子どもたち」取材班による、放送後内容の書籍化。テレビをみなくなった人間の一人として、こういう活字化はありがたい。親の貧困、精神疾患、虐待のために、親の都合に「巻き込まれた子どもたち」をルポルタージュしている。心身のダメージが大きい…

石井政之の著作

●1999年 3月 かもがわ出版から「顔面漂流記 アザをもつジャーナリスト」●2001年 2月・『迷いの体 ボディイメージの揺らぎと生きる 』(三輪書店) 6月・『顔とトラウマ 医療・看護・教育における実践活動 』(かもがわ出版) 9月・『見つめられる顔 ユニ…

書評 『円形脱毛症になったら読む本』は、マンガによる当事者ノンフィクションの傑作

書評 円形脱毛症になったら読む本 (小豆だるま著 合同出版) 近年、外見にハンディキャップのある人についての著作が増えている。 見た目問題、容貌障害、ユニークフェイス、その当事者を呼ぶ名称はさまざまだ。 本書は,円形脱毛症,いわゆる「ハゲ」である…

『吃音: 伝えられないもどかしさ』ーー軽く見られる当事者の苦悩を明解に言葉にした当事者ノンフィクションの名作

『吃音: 伝えられないもどかしさ』 SNSで評判だった書籍を、ようやく読むことができた。 どもり、吃音について書かれたノンフィクションだ。書いたのは、吃音の当事者のライター。吃音を理由に日本の会社に就職できないと思った著者は、海外放浪をしながら現…

ユニークフェイスと就職差別

テーマ ユニークフェイスと就職差別主旨 1999年にユニークフェイス当事者運動をはじめて20年たちました。 この20年で、少なくない当事者が自分自身の体験を語るようになってきました。 しかしながら、当事者の体験についての言葉・情報がまだ少ない。 とくに…

書評 『調べる技術 書く技術』佐藤優 ソフトバンク新書

佐藤優氏は博覧強記で知られる作家だ。多作の人だ。 だるまのような顔立ちで、その頭蓋骨のなかにある頭脳は小さな図書館のようである。 佐藤氏の著作は何冊か読んできたのは、その多作の秘密もすこしでも知りたいと思うからである。 本書『調べる技術 書く…

事件ノンフィクションの名作 ふたつ

HONZの書評を読んで、これは読まなくては、と思って購入、読了しました。体力つかって読みました。一行一行が濃密。幼い子供をもつ父親として、こういう書籍に引き込まれるようになったのかもしれないです。独身のときは、ひとつの事件に過ぎなかった。ルパ…

『愛か美貌か』(中村うさぎ著 文春文庫)で解説文を書いた

12月から発売中の『愛か美貌か』(中村うさぎ著 文春文庫)で解説文を書きました。 愛か、美貌かショッピングの女王4 作者:中村 うさぎ 文藝春秋 Amazon 冒頭を抜粋します。 ーーー 本書『愛か、美貌か』を手にとったあなたは、身体コンプレックスにさい…