石井政之の作業場

石井政之  作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会。---有料マガジンの登録をお願いいたします

book

日記20180910

午前3時起床。 Thinkpadで書き物。完成した書類を送信。 書類作成を、google スライド でウエブ上でつくってみたんですが,使いやすい。 これまで溜め込んできたgoogle photoの写真がすぐに添付できるし、 拡張子をパワーポイントやpdfにも簡単に変更可能。…

ノンフィクションの名作「こんな夜更けにバナナかよ」 映画化!!

びっくりしました。 名作ノンフィクション「こんな夜更けにバナナかよ」が映画化!! 大泉洋主演『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』特報 この作品は,古い友人のライター,渡辺一史さんの単行本デビュー作。 わたしはこの渡辺さんと対談したことがありま…

『猫に知られるなかれ』(深町秋生)は、国産スパイ小説として面白い

深町秋生先生の、『猫に知られるなかれ』は、国産スパ小説として楽しめた。 戦後の混乱期に、復員兵たちが、どうやって生きのびたのか。 その息づかいを、フィクションの形で表現できている。 これまで深町先生の警察小説はかなり読んできたけれども、 警察…

書評 『私がアルビノについて調べて考えて書いた本』 アルビノ当事者の語りを発掘する、当事者の研究者のデビュー作

アルビノという疾患がある。生まれつき色素が欠乏している。白い肌。髪には色素がないので金髪にみえる。2万人に一人の割合が生まれる。希少な人たちだ。マイノリティのなかのマイノリティである。 日本では、マイノリティ研究というと、在日、女性、部落、…

BOOK『国境なき医師団を見に行く』(いとうせいこう)

小説家、いとうせいこう氏のノンフィクション。ラジオでその著作を知っった。開高健の「ベトナム戦記」の志を継承した、という。力作。いとうせいこう氏が、その活動にシンプルに感動していることが伝わる。医師団には、医療以外のインフラチームがあって、…

書評『大丈夫、人は必ず生まれ変われる』(岩井喜代仁)--- 元ヤクザで覚醒剤中毒の当事者が、改心して、同じ境遇の当事者を救うためにもがく

元ヤクザ。売人。本人もシャブ中。家庭崩壊。長期の刑務所くらしから出所して無職。ただし子どもはいて、養育費を送ることを考えている。しかし名案なし。しんどいのでシャブを食らう。 そういう人間が、同じようにシャブ中毒の元当事者(回復者)と出会う。…

「ミレニアム 4」(上下巻)は読み応えありました。

ミレニアム4(上下巻)。読了。 このシリーズのファン。 3部作はかなり以前に読了して、映画も見ている。 4に手が出なかったのは,ラーソン亡き後、その後継の作者の書くモノのレベルが分からなかったため。 時間ができたので、読んでみたところ,大満足の…

幼年期の終わりは近い

親が分厚い書籍を読んでいると、子どもは確かに影響をうけるようだ。 親が身につけた、読書する習慣が、子どもに影響を与える。 2週間にいちど子どもたちと図書館に行き、20冊くらいの書籍をかり出す。 2週間後にこれらを返却して、あらたに20冊借りる。 私…

子どもたちにサブカルチャー講座

昭和時代に流行したアニメやマンガの素晴らしさを子どもたちに伝えてます。 主として風呂場での雑談です。手始めにデビルマン。 まずはテーマソングを歌う。そしてストーリーの概略をつたえる。風呂からでて、youtubeで学習する、という手順です。 www.youtu…

『猟師になりたい!』(北尾トロ)は、猟の楽しさと、狩猟をめぐる社会問題を知る、おもしろ入門ノンフィクション

面白かった。 猟師に興味をもったのは、数年前に読んだ「ぼくは猟師になった」(千松信也)だろうか。リトルモアという出版社がすごくいい本を出していて、それがきっかけで読んだ記憶がある。猟師に興味があったのではなく、リトルモアに興味があった。千松…

「極夜」と「サバイバル!」 極限状態で何を感じるか?

風邪気味の息子につきあって、終日、紙をつかった、からくり細工 アルミ棒を切断したり、曲げ加工したりして、かなり凝っている。 本人は、ここしばらく,からくり細工に夢中になっている。 私は息子のとなりで、隙間時間を利用して、アマチュア無線1級の勉…

極私的フリーライター日報として面白い。 「炎上! 100円ライター始末記」

フリーライター岩本太郎さんの、単著デビュー作。1964年生まれの著者は、私と同世代である。 岩手県の地方大学から上京して、新聞広告で知った業界紙を発行する出版社に就職。その後、退社してバックパッカーになって世界放浪の旅へ。帰京して、フリーラ…

娘が、うんこ漢字ドリルをサクッとこなしてました

娘が、うんこ漢字ドリルを済ませました。 4日で1冊全部終わった、ということです。 1度は、うんこ漢字ドリルをやるとしても、6年生までやる、という人はいないはず。 うんこだけで6年間、漢字を勉強する、というのは想像できない。

『評伝 石牟礼道子-渚に立つひと-』米本浩二さんの講演から。石牟礼道子について熱く語るということ

なんとなく見始めたら、面白くて、最後まで見てしまいました。 石牟礼道子、渡辺京二というふたりの天才の関係に密着取材して、 形にした米本浩二さんという記者の気合いがつたわる、 貴重な映像記録になっています。 評伝 石牟礼道子: 渚に立つひと 作者: …

『物語ること、生きること』(上橋菜穂子 著)

読了。面白かった。 この本は田原図書館で借りだしてきた一冊。 子どもたちが夢中になって児童文学を読みふけっているので, その流れで、普段はいかない児童文学の書棚の前にたつと、 この本が視界に入ってきました。 子ども向けなので、読みやすい。 ライ…

「ブレードランナーの未来世紀」 読書メモ

「ブレードランナーの未来世紀」(町山智浩 著)を再読。 改めて映画評論の名作だと確信できた。 本当に革新的で、革命的なものは生まれなくなった。 あまりにも多くのものがすでに作られてしまった。 何をやっても誰かのレプリカになってしまう。メディアか…

特攻とは何だったのか

10万部を超えている、新書のベストセラー。 『不死身の特攻兵』(鴻上尚史 著)を読んでます。 戦記物はほとんど読んでこなかったので、内容に衝撃を受けてます。 こんな人がいたのか? という衝撃と 特攻とはどういう経緯で出来たのか、という衝撃。 ふたつ…

『黙殺』(畠山理仁著)は、知られざる候補者の戦いを愛情を持って記録した傑作ノンフィクション

書店で購入して一気読み。面白かった。 著者の畠山さんとは、友人のライター、岩本太郎さんの自伝ノンフィクションの出版記念のイベントで初めて面識を得て、「『黙殺』は必ず買います、読みます」と約束。 こういう人間がいたのか、という驚きと、おかしみ…

肉筆で書かれた名作を、手で書き写す

文章の練習のためにいろいろな方法がありますが、そのうちの一つは、気に入った文章を自分で書き写してみる、というものがあります。 ふと思い立って、石牟礼道子さんの「苦海浄土」を書き写しをしてみました。 ノートに、ボールペンで、クキクキと。 肉筆で…

ハイキングの準備を少々

コンビニでは書籍を買わない主義なのですが衝動買いしました。 東海地方の近場の遊び場って、意外と知らない。知っているようで知らないものです。 海、山、川、湖が近いという東海地方の素晴らしさを、子どもに伝えておきたいですね。 www.kadokawa.co.jp

書評「アルビノを生きる」(川名紀美著)---当事者の言葉の記録がなかった、という広くて深い空白を埋める作品

2013年刊行なので、遅まきながらの書評です。 アルビノ当事者で研究者の矢吹康夫氏が、単著「私がアルビノについて調べ考えて書いた本――当事者から始める社会学」を発表。読了した後に、書評を書こうと思ってましたが、内容が複雑のため、口直しに、もっと手…

「ノストラダムスの大予言」というベストセラーを書いた作家がまだ存命であるということ

五島勉先生がまだ生きていることに、驚きました。88歳。 bunshun.jp 出版業界の栄枯盛衰をみてきた、妖怪のような人です。風貌もそうなってますが。 この人の書いた「ノストラダムスの大予言」を小学生のときに読んで、世界は1999年に滅びる、と思い込み、関…

柚月裕子「孤狼の血」読了

衝動買いした一冊。 柚月氏が山形在住の作家ということは、知ってました。 その人が、広島を舞台にした警察小説を書いた、と。広島弁と、広島の地理について知らないと書けない作品です。 面白いのかどうか、分からないけど、とりあえず買って読み進めたとこ…

深町秋生「ドッグメーカー」読了

忙しくて,かなり疲れていたときに、書店で手に取って衝動買い。良書でした。 深町氏の著作は、女刑事の八神シリーズをほぼ読んでいます。読みやすい。キャラが立っている。今回は、内容をまったく見ないで買いました。 警察のなかの人事である監察官が主人…

書評『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』 (今一生 Create Media 編)

虐待などで心身にダメージをおった当事者たちの肉声を拾い続けてきた、フリーライターである今一生さんの最新刊。 彼は1999年に同じタイトルの書籍を編んでいる。20年後のいま、もう一度、書籍を作りなして世に問う。復刻版ではない。新しく当事者の声を集め…

今一生さんの新刊「日本一醜い親への手紙」出版記念イベントに行ってきました

10月29日、名古屋で、今一生さんの新刊出版記念のイベントがあったので、応援のためのに行ってきました。 大盛況でしたねー。 このイベントで、10年ぶりに友人と再会。 20年ぶりにミニシアターのスタッフと再会。 名古屋はわが故郷ですね。 【LIVE!マルゼミ…

絵本で分かりやすく!情報に踊らされない「メディアリテラシー」を子ども達に広げよう

絵本で分かりやすく!情報に踊らされない「メディアリテラシー」を子ども達に広げよう 尊敬するジャーナリスト、下村健一さんのプロジェクトを紹介します。 ちなみに、この書籍の発行元は、京都のかもがわ出版。 私のデビュー作『顔面漂流記』を編集発行して…

今年は、アルビノ当事者の書いた本が出版されるという奇跡が続きます

今年は、アルビノ当事者の書いた本が、2冊も出版されるという奇跡が続きます。 まずは、アルビノ当事者の石井更幸さん。 アルビノの話をしよう 作者: 石井更幸 出版社/メーカー: 解放出版社 発売日: 2017/07/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見…

『過労自殺 第二版』(川人博)(岩波新書)で「硫酸で顔を洗ってこい」という表現に衝撃

以前から過労と過労死には興味をもっています。 『過労自殺』の第一版は、読んだことがあります。 2014年の第二版を図書館で見つけたので、かるい気持ちでかり出しました。 内容はものすごくヘビーになってます。全部を詳細に読み切ると、まちがいなくグッタ…

『カニは横に歩く』(角岡伸彦著 講談社)

『カニは横に歩く』(角岡伸彦)をやっと読了。 著者は青い芝の会の介護ボランティアだった。その経験から、記述されている事実は細かく、人間観察もしっかりしている。至近距離で観察し、体を動かしてきた人間だから書けたノンフィクション作品。 健常者を…